ココアの温度を確かめながら、もう飲んでも大丈夫かなと思ったら飲んだ。


「美味しい♡」

「そっか。」

ニコッと笑う岡本くん。
時々優しい目で見てくれるのが好きなんだよね。

ずるいなって思う。
でも、深田くんには届かないんだよなー。


比べてるわけじゃないの。
ただ、時々深田くんを思い出すのは好きっていう証拠。


時計が18時になるところで、
岡本くんは言った。


「そろそろ出ようか。」

「うん。」

お会計の時払ってくれたから、
御馳走さまって言ったら、

「今度はお前が奢れ。」

だって…。
絶対奢らないし、遊ばない!
てか会わない!


外を出ると、激寒い風が吹いてきた。

「寒い~っ」

「大丈夫か?」