砂~限りある時間のなかで~

「考えてない。」

「そんなんで呼び出すなよ。」

「ごめん…。」

呆れられたーっ。
これなら、私言わなきゃよかった。


「ったく…準備もしてねぇのに。」

「えっ?」

「何でもない。行くぞ。」

準備ってなに?


てか手引っ張られてるんだけどーっ!

岡本くんって、男らしい。


なんか思わずキュンとした。

それより、どこに連れてくんだろう?


「岡本くん!どこ行くの?」

「何も思わず、着いてこればいいから。」


何も思わずって、気になるでしょ。



連れて来てくれたのはカフェ。
薄暗く、大人っぽいお店。


こんなところ知ってるんだ。


「好きなの頼めよ。」

うわぁ、太っ腹!

「えっ、そんなのいいよ。」