砂~限りある時間のなかで~

あんなに俺に対して避けたりしてたのに、どうして龍司には…。



俺は靴箱から外に出れそうになかった。



2人に見つかりたくないと思ったから。


姿が見えなくなると、俺は外に出た。


「バカみたいだな。」


寒く、冷たい風に当たりながら、俺は帰った。

西宮さんの笑顔を思い出す。
それと同時に龍司も。


よく分からないけど、無性にモヤモヤする。

これはなんだろう?
分からない。

ただ、変な気持ちになる。


家に入ると、冷えた体を温めてくれる。
食事もお風呂も済ませる。


いつもの美咲に電話する時間が来たら、電話を掛ける。


「もしもし。」

「もしもし?今日はちょうどに掛けてくれた~!」

「ははっ(笑)ぴったりだ。」