もう一度声掛けてみようかな。
でも、また避けられたらと思うとショックだよな。


ため息つく俺の方を向いたのは、美咲だった。


美咲がチラチラ俺を見る。
それはいつものことだけど、
最近の美咲は何か焦ってるように見える。

それが不思議に思ってはいたけど、気にしなかった。


もしかしたら、美咲。
何か知ってるかもしれない。


俺は昼休みに美咲を呼び出した。


「珍しいねっ。どうしたの?」

「あぁ…実はさ、西宮さんのことなんだけど。」

「あ、みずきちゃん?」

楽しそうにしていた美咲はトーンを落として言った。

彼女の前で他の女の名前を言うのはタブーだったよな。
テレビでそんなことを言ってた気がする。