夏川さんは岡本にも甘い声で言っていたが、龍司は無視。

こういうぶりっこは大嫌いみたい。


夏川さんが友達の元に行って、
俺は龍司に聞いた。


「西宮さんのこと、なんか知らない?」

「西宮?知らないけど。」

何ひとつ、表情が変わらない龍司。

やっぱり知らないか。


「なんかさ、変に避けるんだよ。俺、何かしたのかな?」

「西宮ばっかり考えてるけど、彼女のことはほっといてもいいの?」

「え?何だよ、急に。」

「別に。」

最近の龍司、俺に対して冷たくなった気がするんだけど、気のせいなのかな。