「勇希のことで何かあるんだろ?」


ギクッ。


「お前って、本当に分かりやすいよな。」


私自身、隠せてると思ってたけど。こういうの苦手だ。


「ため込むな。何でもかんでも。」

いつもクールで、感情も何もない人だと思っていたけど、

今とっても温かい。

優しい目で私を見る表情に、目頭が熱くなった。


「私…美咲ちゃんに、言われたの。もう深田くんと関わらないでって…だから…関わらないようにしようと思って…。」

「友達だからってこと?」

「うん…。大切な友達だから…。裏切るようなことはしたくなくて。」


「それでいいの?好きなのに。」

「いいの。自分で決めたことだから…。」