砂~限りある時間のなかで~

「最近、勇希と仲良いよね。」


美咲ちゃんの背中しか見えないことが、恐ろしく怖くて。

どんな表情で言ったのかと思うと、鳥肌が立った。

「そんなことないよ。」

「何で?私達、友達だよね。」

「う…うん。」

「友達なら、分かるよね?」


美咲ちゃんって、おしとやかなイメージがあったのに。

こんな子だったなんて、ショックだった。


美咲ちゃんが私を見る顔が、今にも泣きそうになっていた。


「あまり勇希に関わらないでほしいの。」



ズキッ。



関わらないでほしい。



辛い。


何で私だけ?

他にも喋ってる人いるのに。

って言い返したいのに声が出ない。