「いくら好きでも、他に好きな人いたら無理だからさ。」

「えっとー…いつから?」

「高校入ってすぐかな。」

「あっらー…」

知らなかった。
ていうのも、1年の時はクラス違ったもんね。

話す機会があったけど、そこまで考えてなかったや。

「深田のことが好きって、顔に書いてるよ。」

なっ、なにー!?


私は顔を押さえてオドオド。


「ははっ(笑)嘘。俺には分かるから。彼女と仲良く話してるのを見てる西宮さん。すごく悲しそうにしてたから。」


見られてたんだ。

岡本くんとナナセだけだと思った。


「俺のこと、好きじゃないよな。」

悲しそうで、切なそうな表情で見てくる拓也くん。

断りづらい。