砂~限りある時間のなかで~

その優しさいらないんだって!

勇希さえいればいい。
自分で決めたことなのに、
勇希から離れたくない。


でも、きっと勇希はそんな私を愛してはくれない。



嘘偽りのない愛なんていらない。



前みたいに戻りたいよ…。



「やっぱり、私がいけなかったんだ。」


みずきちゃんは呟いた。


「何言ってるのよ、みずき。あんたは何も悪くないでしょ?」

「だって私…死ぬんだよ!?」



え?


死ぬって…どういうこと?


「みずき!!」

みずきちゃんは走って行ってしまった。


もうすぐ授業始まるのに。


「どういうこと?」

「みずきはガンでね、余命がもうすぐなの。」

嘘だよ…。


そんなはずないよ。