「西宮さん。」

「ん?」


「俺に任せて。」


「うん!」


よかった。


笑顔になった。


「じゃあ、家まで送ろうか?」

「大丈夫!ほら、まだ私達付き合ってないじゃない?」

「あっ、そうだよな。」


俺、二股みたいになってる。



それはダメだよな。うん、そうだよな。



西宮さんから貰ったバレンタインのお菓子を楽しみにしながら、家に帰った。



帰り道、美咲に会うことはなかった。


待ってなかったんだ。


連絡もなかった。


相当怒ってるのかな。


明日、気まずいな。
一緒に学校行ってるし。




夜中になり、
美咲からライン。


『距離置きたい。』

その一言だけが届いた。


何を考え、そう思ったのか。