「勇希っ、デートしよ♡」

「うん…。」


言うしかないよな。



俺は歩きながら、考えていた。


「今日の勇希、なんか変だよ?」

「そんなことないよ。」


やっぱり気づいてたよな。


「勇希?」


「うん…。」




誰もいない廊下。


俺は言い出そうとした時、


「別れるなんて、言わないでね。」


「っ…」


何でそんなこと言うんだよ。
分かってたのか?


「ねぇ…そんな話じゃないよね?」

俺は応えられなかった。
だって、その通りだったから。



「ごめん。」


「何で??私じゃダメなの?」

「ごめん。」


「ごめんごめんばっかりじゃない!!私、絶対別れないから!!」

「美咲…」