切なげに私を見る龍司は、今までに見たことがないくらい悲しそうだった。


「私…龍司のこと、好きだよ?」

「それは思いこみなんだよ。俺のこと、好きになろうと思い込んでるだけ。俺はそんなことさせるつもりはないから。」

「龍司…」

「もうお前の涙、拭いてやれねぇから。」


冷たいよ。

そんなこと、言わないで。


「昨日、お前が寝てる時。俺じゃなく、勇希の名前を呼んでた。」

「えっ…」

「そこで分かったんだよ。いくら俺がそばにいても、アイツじゃないと無理なんだって。」


嘘だよ。

私、呼んだ記憶なんてないよ。


「もう溜め込むな。」

「ごめんなさい…ごめんなさい…」