熱あるのは分かってるから、別に計らなくてもいいだろうと思ってるけど、

命に関わる場合もあるから、
計らないといけない。


私は重い体を起こし、体温計を取りに行った。

「言えよ。どうしたのかと思った。」

「これぐらい大丈夫だよ。」

ちょっと歩くだけで、言わなきゃいけないなんて。


ありがたいと思っていたのに、今の私には龍司の存在に苛立ちを感じた。


体温を計り、温度計を見ると、40度近く出していた。


やっぱりだ。


私は病院から貰っている、高熱が出た時のための薬を飲んだ。


そろそろお昼の時間。

ナナセからラインが来ていた。


『大丈夫?しっかり休みなさいよ。』


母親だ。


「飯は?」

「いらない。」