寒そうにしながら、龍司が帰ってきた。

「冷えピタと、お昼食べれないと思ってゼリー買ってきた。」

「ありがとう。」

「薬も一応買ってきたんだけど。」

「ありがとう。ごめんね、お金払うから。」

「別にいいよ。いらないから。」

「えっ、でも…」

いつも奢ってもらったりしてくれたけど、自分の体のことは自分で何とかしたいって気持ちがあるから。

「いいから。変な風に聞こえるかもしれないけど、みずきの体は俺にとっても大事な体だから。」

「龍司…」

その言葉が重く感じた。

本当は言われて嬉しいはずなのに、どうして重く感じてしまうのかな?


「まだ熱いな。」

龍司は私の額に触れ、温度を確かめた。

あっ、体温計。