「大丈夫じゃないだろ。」

龍司は私の額に手をおいた。


「熱あるじゃん。」

「え?熱…。」

私、自分の身体なのに気づかなかった。

「学校休め。」

「でも…ナナセが。」

「ナナセが、じゃないだろ。」

龍司は私をおぶって家まで逆送した。


「ごめん。」

「いいよ。しょうがないから、付き添ってやるよ。」


しょうがないんだ。
学校行ってもらってもよかったのに。
私なら、歩いて帰れるから。



家に入り、ベッドに寝かせてくれた。


「ありがとう。」

「寝とけ。コンビニ行ってくる。」

「龍司っ」

「どうした?」

「やっぱり、学校行ってきて。」

「心配すんな。俺は1日授業サボったって、成績下がらねぇから。」