教室のドアの前にはたくさんの人だかりができていた。

「な、なにがあったんだよ??」

俺はその辺の野次馬に聞いてみた。

「いや、ここのクラスで愛美ちゃんが寝てるって・・・」

「はあ!?」

「なんか俺がきたときからもうこんな感じで教室に入れないんだよ」

「サンキューな。 ・・・すいません、すいません・・・」


俺は教えてくれた野次馬、いや、野次馬じゃなかったけどそいつに礼を言って野次馬たちを書き

分けながら入り口に向かった。


「ちょ、お前・・・なにやってんだよ!?」

教室に入ると俺の机で気持ちよさそうに寝ているヤツの姿が目に入った。



「ほにゃあ??」



寝ぼけた目でこっちを見る愛華。

悔しいけど・・・可愛い・・・

好きって訳じゃあない!!

けど・・・見てて可愛いと思ってしまう時がある・・・あんな強暴女の事を!!


「うおーーー!!!」

その姿を見た野次馬たちが騒ぎ立てる。

どんだけこの学校に愛華ファン・・・じゃなかった愛美ファンがいるんだよ・・・

愛美は変装してても可愛い。らしい。だから愛美ファンがいっぱいできちまった。

どんだけーって言いたくなるなっ(笑)


「じゃなくて・・・何、人様の机で寝てんだよっ!!」

「だって・・・櫻田の事待ってたんだもん・・・そんなに怒らないでよ??」

上目遣いで俺の事を見つめる愛華。



「ぬおぉおぉおぉおぉおぉおぉおぉお!!!」



またもや騒ぎ立てる野次馬たち。

どんだけー!!!

「とにかく外出ろ」

「うん」

「てめーら野次馬軍団ついてくんなよ!!」

「ええ~~~~~!!!」

何で俺が野次馬軍団たちのブーイングを受けなきゃいけないんだよっ!!!


「よお内藤!!!」

「高田久しぶり~~♪」

「またお前かよ!!」

「良いじゃん親友なんだし~♪お前らどこ行くんだよ!?俺も行くーー!!!」

またうっとうしいことになりそうだと思った俺は倖太の言葉をスルーして愛華をつれて屋上に向

かった。