「ねぇ…キョウ…。 大好き…。大好きだよ」 「……」 ピクッとキョウの肩が動いて 顔をあげた。 ゆっくりと、私の方を向いて 涙に濡れた顔が、驚いたように固まった。 「ミサト…か?」 「…え…!?」 「…ミサト…」 キョウが、私の名前を 確かめるように 何度も呼んで 私は、ひとつひとつに 頷いた。 「大好きだよ…」 どちらともなく、呟いた言葉。 だから、笑顔でいてね。