昔、夜が怖くて眠れなかった私にママはいつもあるおとぎ話を聞かせてくれた。

「昔々あるところに、
元気で明るく、回りにはいつも微笑みが絶えない姫と、
その姫の隣の国いる誰にも心優しい王子がいました。
いつの日かその二人は引かれあい、互いに愛し合いました。しかし、王子の国の隣の国にいる、気高き女王も王子を愛していたのです。気高き女王は王子を自分のモノにしようと何度もアプローチしましたが、
王子の心はもう姫のモノであったのです

其れを知った気高き女王は、王子を自分のモノにしようと、王子に近づきある呪いをかけたのです……で…っ」

いつも私は同じところで眠ってしまうのを、今でも覚えている。