え……?
「好きだ、千鳥。五年前から、ずっと……。」
昴はまたあたしの手を取って、まるで恋人のように指を絡めていく。
ゴツゴツして骨張った昴の指と。
細く脆いあたしの指。
それが絡まって、あたしの心にまで絡まって来る。
「愛してる。」
「……昴には、百合がいるじゃん。」
あたし、知ってるよ?
百合が昴を好きなこと。
見てて分かる。
いつも昴を目で追ってて、積極的に話し掛けてて……可愛くて……。
「あ、あたしは……どうせもうすぐ死んじゃうんだし、告白なら百合にした方がいいよ?」
昴に気づかれないように、布団の中でギュッと手を握る。

