雨に打たれ、ずぶ濡れの四人と原田に抱えられた瑛が屯所へ戻ると門に、土方が立っていた


「とりあえず、着替えろ!!」


瑛の着替えは、八木家の奥さんに頼んだ


雨に打たれたせいか、日頃の疲れか、何かあったのか

瑛は熱を出した


薬を口移しで飲ませる


「うんんっ」


苦い薬に苦しい声を出す瑛に、もう一つ触れるだけの口づけ


「土…方さん…?」


薄ら目を開け呟かれた

そして閉じる瞼を見る


土方の胸が締めつけられた


「俺が守ってやる。好きだ… 瑛」


瑛を布団に寝かせ、一晩 看病をした


その甲斐あって、翌朝には熱が下がった




「土方さん… ごめんなさい」

「ああ。気にするな。
でも…なんでこうなったかは訊かせてくれないか?明日でいいから」

「…うん」


力のない瑛の返事に、申し訳なく感じた


言いたくないことだろう



それでも、瑛を守る為に聞かなければいけない