夢幻泡影

屯所に戻ってからも、二人がうるさかった

騒ぎを聞きつけ、皆から〝笑って〟攻撃をされる

こんな時は、逃げる!

土方の部屋へ

土方の部屋で騒ぐものはいない


……怒られるから


「大変だな…ククッ
まぁ無理に笑うことはねぇ。
そのうち自然に笑えらぁ。」

土方がニヤリと笑う


『自然に……ねぇ。そういうものかな?』


土方に頭を撫でられた


『土方さんって…いつも皆を怒ってるけど、優しいよね!』


にこっ


「!!!!」


『ん?』首を傾げる


「自覚なしかよ!!笑ったぞ!!」


土方が瑛を膝に抱えて抱きしめる


『あたし…子供扱い……』


「見た目十三くらいだが、笑うと五つだな!」


『…………』


嬉しそうに発する土方の言葉

『なるほど…子供だな……あたし。』



「歳!いいか?」

「ああ。」


瑛ががっくりしていると近藤がきた


「おお!!瑛おいで!?」

土方から、奪い取り、瑛を膝に抱える


『こういうとこも、父上にそっくり!!』


にこっ


「瑛!!」

『ええ!!』

瑛の笑顔に近藤は嬉し泣きする

必死に頭を撫でる瑛


「なんだ、笑えんじゃねぇか!」

「うんうん!かわいいぞ!瑛!」


『あたし…笑えてるんだよね!?』







瑛は笑えるようになっていた





『お千さん!あたし…笑える!
普通の女に戻れるかな?
ううん!皆の為にも、戻りたいよ!』



その夜

お千が、亡くなってから初めて泣いた

お千が恋しい

お千が、いないことが身にしみた




『ほらね!!とか言ってよ!お千さん…』