お気に入りの赤いピン留めを 茶色がかったボブの髪に刺して 目の前の鏡を満足気に見る。 「あの子…どんな反応するかな。 ふふふ、楽しみ」 彼女は昂ぶる気持ちを抑えられないようだ。 スクールバッグを背負い、 ローファーを履く。 「やっと会えるよ…ちーちゃん」 そう言って彼女は家を飛び出した。