明日はアシタの風が吹く!【最終話】

ヘアースタイルが椰子の木の葉みたいになっているのは確かだった。

格好悪いにもほどがある。

諦めよう、モヒカンは。

俺は銀色のノブに手をかけた。

ジィリリリリリリリ!!

ギョッとして手を引っ込めた。

何だよ、心臓に悪い。

バコドンッ

「うがっ!」

顔面が迫ってきたドアにぶち当たり、仰向けにひっくり返った俺。

「キャ~ハ☆どうしたのぉっ! 大丈夫ぅっ?」

モッモヤシ……女さん?

あんた死んだんじゃ………

「いやん誰かぁ!!」


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俺は、奇っ怪な夢を見た。

目覚まし時計が鳴って、死人が生き返るっていう、ものすごく奇妙な夢だ。

夢の始まりはそう、目覚まし時計の音。

あのとききっと現実世界の俺が眠り、夢の世界の俺が起きたんだ。

死人が生き返るはず、ないだろう? 死人がさぁ……

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何だかさえない頭がはっきりしてきた気がする。

重たい瞼を持ち上げると、真っ白な天井があった。

「あ~起きたぁ!」

「わっ!」

チュッ!!

え?

知らない、俺は何も知らない。

死んだはずの人の顔がひょっこり現れるなんて、あり得ない。

コレは夢だ。

ビックリして身体を起こしたとき自分の唇が何かに当たった気がしたが、この際それは夢だったと思い込め!

俺はベッドに身体を戻したあと、もう一度目を閉じた。

もう一回目を開けたとき、それが現実世界だ。

いいな? 俺。

俺は深呼吸をしてから、静かに目を開けた。

真っ白な天井、白い蛍光灯、白いカーテン。

OK、万事OKだぜ!!