緑は別荘の少し歩いたところにある小さな町を歩きながら絵のモデルとなる風景を探していた。

「ん〜、どこで絵を描こうかしら。迷ってしまいますわ。」

「でも、田舎は良いわね。空気が澄んでるし風がとても気持ちがいい。」

少し歩くと小高い丘の天辺に大きな木が生えている丘が見えてきた。

緑はピンッときた。

「あっ、あの丘に登ってみよう!!きっと素敵な景色が見えるわね。」

緑は小走りに走りながら天辺に登った。

「わぁ素敵な景色、海があんなに綺麗に見えるなんてまるで夢みたい。」

「あっ、そうだここから海を描こうかしら、きっと素敵だわ!」

緑は木にもたれて太陽の光にキラキラと反射する美しい海をデッサンし始めた。
すると緑の後ろからサッカーのユニホームを着た部活帰りらしき小麦色の肌をした少年が一人、緑に近づいてきた。