雨が降るから。




「………りゅ、琉ちゃん…」





「…」




「…‥」



「もーいい加減さぁ、機嫌直したらー?優花ちゃんだって、別にそんっっな悪い子としたわけじゃないんだしさぁ!」





「…るさい…」






放課後。




俺は…俺達は、約束通り生徒会室に行くことになった。




帰ろうとした俺を、優花と正臣に引き止められて、不機嫌なまま生徒会室に向かう。




「琉ちゃん…ご、ごめん…」




「べつに」




「あーあーあーあー!!優花ちゃんにそんっっな冷たい態度とって!幼馴染だからって、優花ちゃん、琉ちゃんのこと嫌いになっちゃうかもよ?」




「…」


「そ、そうだよ琉ちゃん!機嫌直して!」





「琉ちゃああん!機嫌直してぇ〜!」






ぶちっ





頭の何かが、きれる音が本当に聞こえた気がした。





「…お前ら…」





俺は隣にいた正臣のネクタイを掴み、引き寄せた。






「…琉…?え、ちょ、…まってまじごめ………………」





「いい加減にしろよ…」






「ぐぇ」




「ま、正臣くん!!!」





ネクタイをきつく握り俺は反対側へと正臣を体ごと叩きつけた。




もちろん、首が閉まって苦しそうな声を上げたのも正臣だ。



ほんっっとこのコンビ、…最悪だ。





「…げほっ…!ちょ、琉、え!?まっ、…!」





「まじでお前今日は許さないからな…」





「琉ちゃん琉ちゃん琉ちゃん!!!ねっ、ごめんね?あ、あたしが悪かった!ごめんなさい!ごめんなさい!」





もう何したって許してあげない。




今日の俺はなんだか不機嫌なんだ。