PAIN LOVE ~それぞれの思い~

「美圭っ!」
突然名前を呼ばれて抱きつかれた。
「と、透也君?どうしたの?」
なんで此処にいるのか、なんで抱きつかれたのか意味が解らずに聞いてみる。
「美圭、怪我とかしてない?どうした?」
透也君は何を言ってるんだろう…。
「え?なんにもないよ?」
さっきから何を言ってるんだろう。
「だって美圭悲鳴上げてなかったか?」
え?透也君の家に帰る道とこの道全然離れてるのに…。
「上げてた…けど…。なんで聞こえたの?」
「なんか誰かにされたのか!?」
いきなりすっごい怖い顔になる。
あたしには向けないような…すっごい怖い顔…。
「ちょっと男の人に話しかけられて、肩掴まれてびっくりしただけだよ。大声出したら逃げてったけどね。」
まぁ、そんな感じだったよね。
「はぁ!?だから1人で帰らせたくなかったのに。まじもうほんと心配させんなよ!」
「ごめんなさい…。」