幻~Summer~




メモに書かれた住所を探そうと歩いてみるものの


見渡す限り田んぼが広がっている。



「ここは何処なんだろう…」


歩いても歩いても人はいない。


もう1時間は歩いたのだろうか。


雑木林のようなところに入って行ってしまったようで


どこを見ても木、木、木…




かろうじて畔道があったからひたすら歩いているものの




終わりの見えない道に今にも泣きだしそうだった。



不安ながらも歩き続けたら、


すこし視界が開けはじめた。。。。









ようやく光がみえてきた場所にあったのは



神社のようなものだった



「誰かいませんかーーー…」



なんだか不気味な様子で怖かったが、


恐る恐る口を開いた




・・・







返事はないようだ。







「ううっ…どうしよう…」


ここが何処なのか分からない不安からか

誰もいない寂しさからか






涙が出てきた











もう日が暮れてしまう。



どうすればいいかわからず、うずくまって泣いていた。



そんなときだった










『おい、どうしたんだよ』


誰かの声がした