幻~Summer~



「爽太はさ、ここでなにしてんの…?」















『俺?』



『俺は…… 秘密基地つくろうかと思って』




「それ言ったらダメじゃん笑」





『あ… まーいいや!俺達だけの秘密だぞ!』





「はいはい、分かってるって」





______二人だけの“秘密"






なんだかくすぐったい…






「見せてよ見せてよ!」






『まだ未完成だけどな』






















神社の奥を抜けたところに小さな小屋みたいなものがあった



小屋って言ってもテントに近い様な…





そんな頑丈ってわけではなさそうだけど





それでもすごいと思った




中に入ると爽太の好きそうなものがたくさんおいてあった




『お前も好きなもの置いていいぞ』





「本当?ありがとうー!」

「それにしてもここ凄いね!」






『俺こういうの作るの好きなんだ』




「将来は大工さんになれるかもね」






『なれればいいけどなぁ…』






「なれるよ…きっと」









そこでいろいろな話をしているうちにあっという間に日が暮れてきた。





「なんかあっという間だったね…」






『また一緒に行こうぜ』






「いいの?ありがとう!」






久しぶりに出来た友達に対する嬉しさなのか





はたまたそれ以外なのか…














今まで感じたことのない感情に襲われた