外の町とは、魔導師タウンの外にある、主に魔力を持たない者が住んでいる町のことだ。

その町を、アルムは怖がる。



「大丈夫だ、俺もレイも居る。絶対楽しいから、行こうぜ。な?」


「本当に…平気?」



俺はアルムの目を優しく見つめ、アルムは怯えた表情のまま不安気な言葉を発する。



「俺を信じろって。守ってやるから」



アルムは少し悩んでから、小さく頷いた。

アルムが外の町を怖がるには訳があった。


俺は、その訳を知っている。

けれど、俺はアルムに外の町にも慣れてほしかった。