…そして、悪夢の放課後。
いつもは長く感じる授業も今日は早く感じた。
…うわぁ、なんか緊張してきたかも!
「架純、頑張ってね!」
「…うん。行ってくる」
あたしは数学の教材を持って教室を出ようとした。
「…わっ!…って、架純かよ」
「…なによ、あたしで悪かったね」
扉を開けると、ちょうどそこには櫂がいた。
…あれ?部活じゃないの?
櫂は昔からサッカーが好きでずっとサッカー部に所属している。
今では高2なのにエースとして活躍してるらしい。
「…別にそういう訳じゃねぇよ。つーか、何持ってんの?」
「数学の教科書。あたし、これから補習なの」
「…は?今日補習なんかあったか?」
「違うよ!昨日色々あって、湊に補習やらされることになったの!」
「なんだよそれ。…まぁ、頑張れよー」
…うわー、その言い方全然嬉しくない。
…少しは慰めてくれたっていいじゃん。
「…櫂のバカ」
「…んだよ、拗ねんなよ」
「…ひゃっ」
すると、櫂はあたしの頭をクシャッと撫でた。
…髪グチャグチャにしないでよー!
「ちょっと、何すんのー!」
「お前が拗ねるからだろ」
「…別に拗ねてないし。ってか、部活は?」
「あるよ。タオル取りに来ただけだよ」
櫂はタオルを持って教室を出ようとした。
「…まぁ、なんかあったら俺に言えよ」
「…なんかって?」
「…は?分かるだろ、それぐらい。バーカ」
「…いったぁ!」
櫂はあたしの額にデコピンをした。
…地味に痛いんですけど。
…つーか、櫂にバカって言われたくないんだけど!
櫂は子供みたいな笑顔で走って行った。
…バカ。

