─入学してからちょうど一ヶ月がたった今日。



生徒たちは気の合う仲間を見つけ、クラスの中で



徐々にグループが出来る頃になっていた。



そして槙島ゆずもまた、森田茜と親友までの仲になっていた。



「んー!!……茜っちー?かえろー」



「……んあ?……あ、もうホームルーム終わったの?」



「みたいだよー」



互いに寝ていたことを笑いながら荷物をまとめる。



「ねー、週末さどっか遊びにいかん?」



「お、いーねー、私茜っちとショッピングしたいなー」



「いーよー、あたしも買いたいもんあるし丁度よかっ…」



「ガッハハハハハ!!マジで?!」



茜っちの言葉を遮ったのは一つの机に群がってた男子たちの笑い声だった。



うるっさいなあ、声量くらい考えられないもんかね。



「マぁジっ?!」



「ハハハハ!!!」



「え?マジで勇之っちヤッたことあんの?!」



「そりゃあ、男ならね、あるっしょ?」



「いやねえねえねえ」



まあたそんな話題。年頃の男子たちはいっつもこんな会話をしている。



本当に呆れるわ。まあしょうがないのかもしれないけどさ。



「ったくなんで男子はどれも変態なんだかねー?」



「まあ、年頃だからしょうがないっちゃあしょうがないけどね」



呆れ果てる茜っちをなだめながら二人で教室を出る。