目の前の男の
不可解な行動にビビりつつも
遅れないようにと
必死についていく私。
その時急にナオトが
「危ないっ!」と言って
勢いよく屈んだ。
私はナオトの
いきなりの行動に
訳のわからないまま
つっ立っていると
遠くからボールが飛んできて
私の脳天を直撃した。
「あがっ!」
激しい痛みに思わず
目を潤ませる。
「あー危なかったー!大丈夫?たまき?」
ふーっと息をはいた
ナオトが心配そうに私を見る。
「大丈夫?じゃねーよ!!!お前何よけてんだよ!!!目の前にいるんだからキャッチするなりなんなりしろよ!!」
頭をおさえながら
涙まじりに怒鳴ると
「ごめんごめん!怖くてつい・・」
悪びれる様子も無く
ぺろっと舌を出したこいつに
殺意がわかない筈もなく
ドロップキックを
お見舞いしてやった。
「あ、あの、すみませんでした!!大丈夫ですか?」
パタパタパタと
走る足音が聞こえてきて
目をやると
ボールの持ち主であろう少年が
私とナオトを交互に見ながら
遠慮がちに声をかけてきた。
事の一部始終を見ていたんだろう
倒れているナオトを見ながら
歯をがちがちと鳴らしている。
私は怖がらせてしまったかなと
精一杯の笑顔を作り
足元のボールを拾って渡してあげた。
「大丈夫!外でボール遊びする時は気をつけてね!車も多いんだから」
「はっ、はい!すみませんでした!」
今にも泣き出しそうと
いった感じで私からボールを受け取った少年は深く頭を下げて
仲間たちの所へ戻っていった。
