「もらってやって。」



そう言って店のドアを開けた。



「あ、ありがとうございました!!!」



私の声に振り向き、少し笑って店を出て行った。



力が入らないよ〜〜!!!!!



その場にしゃがみ込んでしまった。




「美耶ちゃん、一歩前進ねぇ。」



奥さんの、蘭さんがニコッと笑って言った。



「蘭さん〜〜、どうしよう〜。」



「なーに泣きそうになってんの! ほら、もう美耶ちゃん上がる時間だよ!!」