ちぃちゃんと私は、やっぱり、合わせ鏡の存在だった。



客観的に見れば正反対でも、根本は同じものでできている。



そして、その一方の鏡が、ちゃんと自分と向き合い、想いを伝えてくれた。



次は、私の番だ。




さっきまで重かった足は、驚くほど軽く感じる。


ちぃちゃんの魔法のおかげかな。








さぁ、早く、静架を。


静架を迎えに行かなくては。



そうして足を一歩、踏み出した。







「───奈緒っ!!」




今となっては耳に残って離れそうにない、あの響きが聞こえた。