髪をかきあげ、うっすらと額に汗を浮かべながら不機嫌そうに言う静架。
微かに息切れをして、肩を上下させている。
…もしかして、探してた?
「静架……、大丈夫?」
「ご心配ありがとう。
あなたがこんな所で昼寝なんかしてなければ、私だって息切れなんかしてないわよ」
ふんっ と背けたその横顔は、夕日に照り返っていて、赤い。
「探してて、くれたんだ…?」
そんなに汗をかいて、息を切らして。
「ちっ…違うわよ!ちょっとマラソンがてらに走ってたら、あなたが寝てただけ!」
「ふぅん…。心配、してくれたんだね」
静架には怒られてしまうかもしれないけど、駄目だ。
嬉しさのあまり、ふふっと笑みが溢れてしまった。
たまらなく、いとおしい。
「ねぇ、静架……」
ゆっくりと、その指は静架に触れようと、伸びる。
