その日の放課後、部活の時間。
僕はキャンバスに向かうなり、青空の中に赤を忍ばせてみた。

小さい頃から絵を描くことが好きだった僕は、中学校に入ると迷わず美術部に入り、鉛筆、ペン、水彩筆を日々躍らせていた。

手を動かせば動かすほど、青空は本物の青空になっていく。
絵の中の空の変わり様が幻想的かつ鮮明に映った。