.:*・'仮恋〜甘い声で惑わす君〜.:*・'




「ちがっ!!そうゆうものじゃないよ」



「へぇ、どうなんだか」



にやっと笑いながら、体を起こし赤ペンを手に取る。



「んで、当たってんのか?俺の頭撫でといて随分余裕なんだな」



明らかにあたしが間違ってると思ってる恭弥。



でも、あたしは。




「見て!自分で丸つけしたら全問正解だったよ!」



ノートを自慢するように見せつけると恭弥が目を丸くする。



「本当に当たってる・・」



「でしょ?頑張ったんだよ」



「やっぱり、教え方がいいと人はここまで変われるんだな」



ふむふむと満足したように頷く恭弥。


「自画自賛してる・・・」


「当たり前だろ。・・・でも、お前もよく頑張ったな」



そう言って頭を撫でられる。



ほんのり赤くなった頬は夕日でごまかされないかな・・・。



そう思いながら、恭弥の顔を見つめた。