.:*・'仮恋〜甘い声で惑わす君〜.:*・'




体育館まで続く廊下を走り抜け、やっとこ到着する。




体育館裏はジメジメといかにも誰も近寄らなさそうな雰囲気。




鳥羽君がこんなとこ好きだなんて、意外過ぎる・・・。




そう思いながら体育館裏に回る。




あ、いた・・・。




コンクリートに寝そべりながら、もぐもぐとパンを食べてる。




すると、気配に気付いたのかあたしの方向に視線を向ける。




「・・・遅かったな」



きゅと口角をあげ、だるそうに起き上がる。




「だって、急に誘ってきたから。
あたしだって色々あるんですっ!」