.:*・'仮恋〜甘い声で惑わす君〜.:*・'




「藍香もう、行こっ!授業始まっちゃうよ!」




「えっ!?ちょっと!」




無理やり藍香の袖を掴み、どすどす歩き出す。




あまりにもあたしの足音がうるさかったのか、鳥羽君の横を通る時バチっと目が合ってしまった。




あっ・・・目合っちゃった・・。




ばっと目をそらし早歩きでその場を去った。




おかげで藍香にはせっかくのツーショット少ししか見れなかったじゃんって怒られちゃうし。




もー、鳥羽君が悪いんだよ!




こんなことにあたしを巻き込んだのが!




イライラしながら机に座り、授業の準備をする。




〜♪♭〜♪♭




ポケットに入っていた携帯が揺れる。




ん?なんだろ・・・。




開いてみるとラインが届いてた。




鳥羽・・恭弥・・?




「えっ!!?」




はっと気がつき、慌てて口を抑える。




辺りを見回しても、まだ先生も来てないし、ざわざわしてるからあんまり聞こえてなかったみたい。




ほっと心で息をついて、LINEを開く。




《今日、体育館裏に来い》




鳥羽君らしい、ぶっきらぼうな書き方。