声が大きいお母さんのおかげで耳がキンキンする。




「ごめんなさいね〜。うちの子本当に素直じゃなくて!」




「いえいえ、大丈夫ですよ」




「本当にこの子はまったく。
でも、本当は嬉しいに決まってるんですよ!」




おしゃべりなお母さんはベラベラと意味のわからないことを話し始める。




しかも、いつものいじわるな鳥羽君とは180度違って爽やかな好青年って感じ。




その姿にイラっとする。




「ほら!優実も早く支度して学校に行きなさいっ!」




ー****




「って、なんで鳥羽君と登校しなくちゃならないのっ!?」




有無を言わせぬお母さんのおかげで結局鳥羽君と登校するはめに。




「なんでって、当たり前だろ。
俺たち付き合ってんだから」




「そう言っても、ただの仮でしょ!?」




「そうだけど?」




「そうだけどって・・・」