「何にするー?」
「私、アイスコーヒーだけでいいやー」
ちなみに私は甘いものは好きではない。
「よくそんな苦いモン飲めるねー。あ、私、レモンティーとミルフィーユにしよーっと。」
注文をして、会話は恋愛へ。
「のんちゃんは彼氏さんとうまくいってんの?」
「んーどうだろ。なんか、相手が結構冷めてきてるんじゃないかなぁ。会いたいって言っても全然。」
「んー。のんちゃん男見る目ないからなぁ」
のんちゃんはいつも相手に尽くしすぎて、重い、と振られてしまう。
のんちゃんにはもっと心の広い人じゃないと。
「沙綾こそどうなの?夏樹のことまだ好きなのわけ?」
「うん。好き。」
「でも…」
「わかってる。言わないで。」
私は夏樹くんが好きだ。
でも、夏樹くんは私じゃない女の子が好きだ。
私と夏樹君の関係は『ともだちいじょうこいびとみまん』良い女友達だと思われている。
今は、それでもいいの。
だって赤の他人からいい友達にまでのぼりつめたんだよ?すごくない?
これで十分だと思ってる自分がいる反面、進展したいと思ってる自分もいる。


