俺22歳、アイツ3歳2ヶ月

俺はその場に膝をつき、床に頭を埋めた。


「お前さえ居なければ・・・。」


思わず口からこぼれ落ちるように出たその言葉は


本心では無い事は俺自身わかっていた。



部屋が散らかっているのも

飲みかけのジュースも

食べこぼしのパンも


俺の苛立った本当の理由では無いことも。




もっと言うと

あのチラシを書かれたことも

店の奴らの態度も

俺をさげすむように見たあの目も・・・・


俺の心をかき乱した根本的な理由ではなかっただろう。



そんな事はあり得る話で

当り前のこと、予測のつくことだったし


俺も逆の立場でその場にいたら同じようにしたかもしれない。



きっと、自分に対する虚しさと無意味さに言葉にならない憤りが湧いたんだ。




そう、そんな自分自身に苛立ち自分の不甲斐無さと


そして自分も含め人というものの

汚さや醜さにとことん嫌気がさした。



そして周囲の状況がどう変化していても変わらない優の純粋さに


自分がますます汚く醜く感じたから・・・。



そして、その純粋な弱い存在に対してしか


自分の怒りが表わせない



その自分にも頭が割れるほど込み上げてくる怒りがあった。