優の姿が見えなくなった時

俺は(ハァ~~)とため息をつき

そして、優を見送ったその切なさを吐き出すかの様に

深い深呼吸をしてから顔をパチンと両手で叩いた。


今から出陣するんだ。



その日、俺は浴びるように酒を飲み


いろんな女に浴びせるように偽りを囁いた。



でも、そんな騒々しい時間。



その中でも心の片隅では‘優’の事を考えていた。


笑顔のその奥には、優を思うさみしさがあった。




女の肩に手をまわし甘い言葉を囁きながら


どれだけ金を絞りだそうかと頭で考えている



その脳裏には、優のあどけない笑顔があった。



今日の売り上げが気になっているその裏で



優の託児所での生活が気になった。




突然現れた優が

最初はウザイと思った優が


横に居るのが当たり前になりだし


居ないと物足りなさを感じている。



そんな自分に気づいた。