もう、日がすっかり暮れてしまったぐらいに彼女から電話があった。


いつもより明るめに話をする彼女の声が俺の事を気遣ってくれているのが受話器から伝わってくる。

そんな彼女に余計な心配をかけまいと俺も元気な声で受け答える

その気遣いがまた彼女に伝わるのか、二人とも優の話はまったく出なかった。



「明日、面接なんだよね~~」


「え!!面接??」


「そう!いつまでも“無職”でもいれないっしょ?!」


「まあね。いつまでも無職もね~あたしに捨てられちゃうもんね☆」


「ももちゃんまで居なくなったら俺、立ち直れねーよ それだけは勘弁ね。

ちゃんと早いとこ就職しますんで<m(__)m>」


「うふふふ    偉いね。ちゃんと  すぐ前向いて  頑張るんだね・・・」


彼女の言うとおり前を向いてすぐに歩き出さないと と自分に言い聞かせて無理やりの様に仕事を見つけた。


そうでもしないと いろいろと考えすぎてしまうから・・・


それと彼女とのこれからの生活が大切だから・・・


いつまでも情けない俺ではいられない。