彼女に電話をかけた。

「もしもし・・・俺・・・今部屋の前なんだ・・・」

そう言うと彼女はビックリして慌てた様子で電話を持ったままドアの前まで来て開けようとした。

「ごめん。ドアは開けないで。そのまま聞いていて欲しいんだ・・・

ももちゃんの顔を見たらももちゃんの優しさに甘えて、悲しさを紛らわす為に抱いてしまうかもしれないから・・・・

今日  優と別れたよ。

もう二度と会えなくなった・・・

優は母親に会えて本当に嬉しそうだった・・・

幸せそうだった・・・」


彼女の部屋のドアにもたれるように座り込んで、溢れてきそうな感情を押し殺す為に淡々と話をした。