俺22歳、アイツ3歳2ヶ月

しゃがんで、優の口元にちょこんと付いアイスの鬚を指で拭きながら

「優・・・じゃあな・・・バイバイ。バイバイな。」

そう言って立ち上がると優は不思議そうな顔で俺を見上げながら

「ハル・・どこいくの?」

目をクリクリとさせて聞いてきた。


沙月に顔を向け、じゃあという意味で片手を上げて、くるりと背を向けて歩き始めた俺に
後ろから声が聞こえる。


「はる~はる~!!どこいくの~!!はるぅぅ」

振り向くと優は俺の方へ走りだそうとしていた。

それを、沙月と繋いだ手で引き留まっていた。

「ママ・・・はるは??はるもいっしょ・・・いっしょ、いっしょ・・・はるぅぅ

まってよ~。



どこいっちゃうの~~」


甲高い声が背中に突き刺さる

俺は優にちゃんと説明も出来ないまま逃げるように歩き出した。