写真館で写真を撮るには不似合いな格好の俺たちを
フェンダー越しに不思議そうに首を傾げながら
写真館のオヤジは愛想悪く手を払いながら俺達の位置を調整していた。
俺はてっきり3人の写真を撮るのだと思っていたら、沙月は
「あたしと春嬉はもうなんでもないし、春嬉とあたしは他人だから・・・ね。」
そういう事で俺と優の二人の写真を撮る事になった。
優は、俺の顔を振り返って見上げては不思議そうな、でも嬉しそうな、はにかんだ顔でチラチラと見ては愛想の悪いオヤジに怒られていた。
「前、前見とけよ!!また怒られっぞ。」
後ろから椅子に座った優に小声で声をかけながら背中を突くと、
優はモジモジと恥ずかしそうに落ち着かないでいた。
そっと、優の左手を握った。
小さなその手はギュッと俺の手を握り返してきた。
温かさが伝わる。
カシャッ!!
カシャッ!!
歯切れのいい音が何度かした
ぎこちない笑顔の二人が左手と左手を、バレ無いようにそっと握った写真
それが色鮮やかに出来上がった瞬間だった。
フェンダー越しに不思議そうに首を傾げながら
写真館のオヤジは愛想悪く手を払いながら俺達の位置を調整していた。
俺はてっきり3人の写真を撮るのだと思っていたら、沙月は
「あたしと春嬉はもうなんでもないし、春嬉とあたしは他人だから・・・ね。」
そういう事で俺と優の二人の写真を撮る事になった。
優は、俺の顔を振り返って見上げては不思議そうな、でも嬉しそうな、はにかんだ顔でチラチラと見ては愛想の悪いオヤジに怒られていた。
「前、前見とけよ!!また怒られっぞ。」
後ろから椅子に座った優に小声で声をかけながら背中を突くと、
優はモジモジと恥ずかしそうに落ち着かないでいた。
そっと、優の左手を握った。
小さなその手はギュッと俺の手を握り返してきた。
温かさが伝わる。
カシャッ!!
カシャッ!!
歯切れのいい音が何度かした
ぎこちない笑顔の二人が左手と左手を、バレ無いようにそっと握った写真
それが色鮮やかに出来上がった瞬間だった。

