だんだんと街が薄暗くなると同時にキラキラとネオンが色づいてくる。



ホスト仲間たちがぞくぞくと出勤してくる。

その度に、ちっちゃいアイツにみんなが目をやる。



一々説明するのも面倒だから、甥っ子ってことにした。



顔のかわいいアイツはすぐにみんなに可愛がられた。




「お兄ちゃんのパン食べる?」

「テレビは何が見たい」

「このお兄ちゃん怖いから話しちゃダメだよ~」

「どっちのお兄ちゃんがかっこいい??」


ちょっとしたおもちゃだ。



そんな様子を遠くから見ながら俺は少しホットしていた。



なんとか仕事に出れる。



そうこの仕事はいつ落ちるかわからない綱渡りみたいなもんなんだ。


ちょっと調子にのってアグラでもかこうもんならすぐに誰かに追い抜かされてしまうかもしれない。


そんな世界・・・。



NO.1の座は譲らない。



だから俺にとって仕事に出れるってのはすごく重要だった。