俺２２歳、アイツ３歳２ヶ月

非常階段の一番上に上がって、屋上の門の前に座って下を見下ろしながら

その場にある砂を落してはパラパラ落ちるのを楽しんで覗いていたみたいだった。



優の頬を叩いた手の痛みが重く心に伝わってきたと同時に、ある昔の記憶が甦ってきた。



そうそれは、俺が１８才だったクリスマスの日。


「俺、ホストになるから・・・。」

強気な笑顔を浮かべて親父に言ったとき、親父が思いっきり俺を殴った。



その時は、反抗心が益々増して意地を張るかのようにこんな家に居たくない。


もっと俺は大きな世界へ出てやるんだ。

そんな風に思ってた。



今思えば親父に対する当てつけのようなものでホストになったのかもしれない。


親父より楽しい人生を送ってやる。


もっと凄くなれるはず・・・。



俺はもっと・・・。