「優!!」

玄関を開けて周りを見渡しても優の姿は無かった。



「優!!おーい。ゆうぅ~!!」



いつも喜んで押したがるエレベーターにも優の姿は無かった。


エントランスのホールにも


駐車場にも


隣のコンビニにも


大きな犬のいる家の前にも



優の姿は無かった。



(もしかしたら、もう部屋に戻ってるかも・・・)





そう思った俺は部屋に戻ったけれど、優の賑やかな声は聞こえなかった。

(優・・・)